来月には春の健康診断が始まるというのに、統計結果を発表するのが3月になってしまいました。

今回の健康診断で発見され、治療を開始した病気の数です(治療中の疾患は除きます、白内障は治療適応外も含みます)。   のべ件数になります。

わんちゃん46件中
胆嚢疾患(胆泥症を除く)7件
白内障 6件
尿石症 6件
気管虚脱、気管支軟化症 4件                                            腹腔内腫瘍(手術適応) 2件                                            関節炎 2件                                               心臓病 1件                                               変形性脊椎症 1件

ねこちゃん28件中
尿石症 8件
歯周病(手術適応)2件                                          白内障 1件                                               皮膚悪性腫瘍(手術適応)1件                                       高脂血症 1件                                               変形性脊椎症1件

以上のような結果になりました。

歯肉炎歯周病は多数確認されています。歯磨きによるケアは若いころから行うことでやらせてくれるようになり、歯石の付着、歯周病になることを予防できます。歯磨き指導も行っておりますので、ぜひご相談下さい。

胆嚢疾患はほとんどの症例が血液検査は正常値で発見され、尿石症は頻尿や血尿といった症状がない状態です。

毎回健康診断を行って感じる事ですが、発見されている病気は血液検査では分からない疾患がほとんどです。画像診断、尿検査の重要性が再認識されます。

年2回健康診断キャンペーンを行っておりますのでぜひご活用ください。

この記事を書いた人

金澤 崇史

2006年大学卒業後、2006~2012年の間関東圏3ヶ所の病院に勤務。2012年からは眼科専門病院に勤務し眼の専門的な医療に携わる。2015~2018年にかけて神奈川県の病院の分院長を務め、2018年からは東京都にしやま動物病院に勤務。2022年4月、東京都武蔵野市に吉祥寺あおぞら動物病院を開院する。比較眼科学会、日本獣医がん研究会、ねこ医学会、国際猫医学会に所属し、特に眼科診療を専門とする。